英語勉強方

TOEIC基本情報ガイド その詳細や特徴とは?

英語を学習している人なら、TOEICのことは聞いたことがあるはずですね。
就職活動や転職時、TOEICのスコアが採用条件になっていることもあります。昇進時にも、企業によってはTOEICのスコアが求められる時代です。

まだTOEICを受けたことがない人、これから受けようと思っている人のため、TOEICの試験詳細などの基本情報や特徴について解説します。

TOEICとは?

TOEICは、
「Test of English for International Communication」の略です。

1979年、対象は英語を母国語としない人、そしてコミュニケーション能力を評価するためのテストが誕生しました。

似たものに、TOEFLがあります。
こちらは海外の大学を受験する場合に必要な英語能力測定テストです。このテストの目的は、海外にある大学の授業を”英語”で受けられる能力があるかどうかを判定することにあります。
TOEICは一般的にはキャリアアップのため、TOEFLは留学のためのテストという考え方をしてよいと言えるでしょう。

さて、話しをTOEICに戻しましょう。

TOEICテストを実施しているのは、一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会 The Institute for International Business Communication(以下、IIBC)という団体です。

”「私たちは、「人と企業の国際化」に貢献し続けます。”とあります。
また、
”私たち日本人が、よりグローバルな視野と真のコミュニケーション能力を身につけることにより、国際舞台で良き手本となり、人類の幸福や繁栄、平和のために貢献することができれば、どんなにかすばらしいことでしょう。IIBCは、英語によるコミュニケーション能力の向上とグローバル人材育成に寄与することを願い、発足以来のノウハウと経験をいかした多彩な活動を通じて、人と企業の国際化に貢献し続けていきます。”
とあり、この時代に不可欠な英語でのコミュニケーションができるようになるための英語の学習をうながし、その英語能力を測るのモノサシの役目を果たしているのです。

日本をメインに韓国などアジアの人々がTOEICテストを受けており、IIBCによると、2015年にTOEICテスト受験者数は3,000万人に達成しています。

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引用元:
・一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会
https://www.iibc-global.org/iibc/about/history.html
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TOEICは英語でのコミュニケーション能力を評価するためのテストということが分かりました。
ここからは、TOEICテストの種類について説明します。

TOEICテストの種類を知りたい

TOEICテストは大きく分けて、以下ふたつの種類があります。

  1. TOEIC
  2. TOEIC Bridge

TOEICはお馴染みですが、TOEIC Bridgeのほうは聞きなれない人もいるかもしれません。
というのも、TOEICテストと比べ比較的新しいテストだからです。TOEIC Bridgeは2019年にリデザインされています。

このふたつのテストの大きな違いは、TOEICが”ビジネス”にまつわる内容、TOEIC Bridgeは”日常的でみじかな”内容というところです。

またTOEICが全レベルを対象としているのに対し、TOEIC Bridgeは初中級者を対象としたプログラムです。

次に、それぞれのテスト内容を詳しくみていきましょう。

TOEICのテスト内容とは?

TOEICテストには、
「TOEIC Listening & Reading Tests」
および
「TOEIC Speaking & Writing Tests」
の2種類があります。

TOEIC Listening & Reading Tests
リスニングとリーディング能力を測定します。
IIBCによれば、1979年にスタート、リデザインを得て、2016年に出題形式一部変更がありました。2018年度の受験者数は245万人です。
その内容は、日常生活だけでなくグローバルビジネスのシーンを想定したものになっています。

テストは年間で10回、全国約80都市で実施されます。
受験料は、5,830円(税込)、インターネットで申し込みをすると、1年後、割引価格で受験できるシステムもあります。

テストの形式と構成は以下になります。
リスニング(4つのパート) 約45分間 100問
リーディング(3つのパート)75分間 100問
合計約2時間で200問に答えます。英文のみの出題、すべてマークシート方式です。

TOEIC Speaking & Writing Tests
スピーキングとライティング能力を測定します。
聞く・読むに加えて、話す・書くを測定するニーズが高まったことから2007年にスタートしました。2018年度の受験者数は3万9千人です。グローバル化が進む日本では、これからスピーキング&ライティングの受講者数が増加していくことが見込まれます。

テストは年間で10回、全国約80都市で実施されます。
受験料は、5,830円(税込)、インターネットで申し込みをすると、1年後、割引価格で受験できるシステムもあります。

テストの形式と構成は以下になります。
スピーキング(6つのパート) 約20分 11問
ライティング(3つのパート) 約60分 8問
試験会場ではパソコンとヘッドセットを使用します。

それぞれのテスト形式の詳細は、こちら↓から見ることができます。
TOEIC公式サイト:
・リスニングとリーディング_↓
https://www.iibc-global.org/toeic/test/lr/about/format.html
・スピーキングとライティング↓
https://www.iibc-global.org/toeic/test/sw/about/format.html

次は、TOEIC Bridgeテストの詳細になります。

TOEIC Bridgeのテスト内容とは?

TOEIC Bridgeテストには、
「TOEIC Bridge Listening & Reading Tests」
および
「TOEIC Bridge Speaking & Writing Tests」
の2種類があります。

TOEIC Bridge Listening & Reading Tests
初・中級者の「聞く」と「読む」英語力を測るテストです。
日常生活で必要な内容という点が、通常のTOEICと異なります。質問数も少なくなります。

テストの形式と構成は以下になります。
リスニング(4つのパート) 約25分間 50問
リーディング(3つのパート)35分間 50問
合計約1時間で100問に答えます。英文のみの出題、すべてマークシート方式です。

リーディングのサンプル問題をご紹介しましょう。

Reading Part 1
Directions: You will read some sentences. Each one has a space where a word or phrase is missing. Choose the best answer to complete the sentence. Then mark the letter (A), (B), (C) or (D) on your answer sheet.

Do not __ on the grass.

(A) find
(B) keep
(C) walk
(D) have

<訳>
リーディング パート1
いくつかの文章を読みます。それぞれの文章には、単語かフレーズが欠けているスペースがあります。最適な答えを選び、文章を完結させてください。そして、回答紙の(A), (B), (C) または (D)にマークをしてください。

この問いには何が入るでしょう。
Do notは~するな、on the grass.は芝生(草)の上という意味ですね。
ということで、ベストアンサーは(C) walkということになります。
”芝生の上を歩かないで”という公園などにあるサインの意味になります。

TOEIC Bridge Speaking & Writing Tests
初・中級者の「話す」と「書く」英語力を測るテストです。
日常生活で必要な内容という点が、通常のTOEICと異なります。質問数も少なくなります。

テストの形式と構成は以下になります。
スピーキング(6つのパート) 約15分 8問
ライティング(3つのパート) 約37分 9問
試験会場ではパソコンとヘッドセットを使用します。

ここからは、就職やキャリアアップに必要なTOEICテストで話を進めていきましょう。

TOEIC結果は合否でなくスコア制

TOEICテストの詳細をご紹介しましたが、多くの皆さんはTOEICの結果は合格・不合格ではなくスコアで出ることをご存知でしょう。

例えば、英検は自分のレベルに応じた検定を選んで受験しますが、TOEICテストの場合は初級者から上級者までが同じテストを受けます。
合計は990点満点です。

200問を2時間で解いていくTOEICテストは、時間と集中力との戦いとも言える厳しいテストです。
大切なのは、過去問題やサンプルで問題形式をまず確認することです。
また、さっと回答を先に見てから質問を聞くなどのテクニックがあります。
まずは一度受験し実体験をし、時間を空けずに二度目の受験をするとほとんどの人がスコアをあげることができます。

上述した通りインターネットで申し込みをすると、1年後、割引価格で受験できるシステムがあり、何度も続けて受験しスコアを伸ばしていくTOEICに、この割引システムは嬉しいですね。

目安のTOEICスコア

TOEIC受験を考えている皆さんは、どれほどのスコアを取れば就職や転職に活かせるか興味があるのではないでしょうか。

以下、目安のスコアをご紹介します。
企業が入社時に期待するスコアは、新入社員で500スコア台、中途採用社員で700スコア台です。
なお、TOEICスコアを採用時に参考にする企業は7割と言われています。昇進・昇格には約16%の企業で要件に入っています。

最後にTOEICを受けるメリットをご紹介します。

TOEICテスト、3つのメリット

TOEICテストを受ける人はとても多く、改めて、そのメリットをみてみましょう。

  1. 就職活動・キャリアアップのためのアピール素材
    TOEICテストは、多くの企業で採用や昇進時の参考にしています。
    業界・職種で同じようなスキルを持っている候補者がいる場合、英語力が高い人のほうが企業にとって魅力です。
    グローバル化がさらに進む日本では、英語はできてあたり前といった時代がすぐ目の前まで来ているかもしれません。
    大学生でも社会人でも、より高いTOEICスコアの保持者は、確実にキャリアアップなどのためのアピールができるでしょう。
    一度受けてみることで、自分の英語力を客観的に測れることも魅力です。
  2. オフィス内でのさらなる可能性
    現在働いているオフィス内でも、TOEICスコアを伸ばしていくことで可能性が広がります。
    本来の仕事のスキルに加えて英語力があれば、企業が海外出張や海外駐在させられる人材と考えるでしょう。
  3. 転職のためのスカウト
    TOEICのスコアがあがるたびに、履歴書を更新しましょう。英語ができる人材として評価されるのが700スコア以上です。
    転職サイトに登録していれば、外資系企業や大手企業からのスカウトがくる可能性があります。
    ここまでくれば、800スコアを目指すことへのやりがいもでてくるでしょう。

TOEIC基本情報ガイドまとめ

グローバル化が進む時代、英語力は大切なスキルのひとつになりました。
TOEICは基礎英語を鍛え、スコアを伸ばすためにチャレンジのできるテストです。チャレンジすることが日常生活にあることは大切です。
英語学習とテクニックをよく理解し、まずは一度受験されることをおすすめします。

※本記事内容は、2019年11月時点のものになります。