コラム

英語でコロナストレスの表現は?満員電車やコロハラなど。

サリーです。
九州をはじめとして広い範囲で豪雨のために被害に遭われた方々にお見舞い申し上げます。
コロナもまだまだ大変という状況でこういった自然災害が重なって起こり、イギリスからもニュースを見ていて本当に心が痛みます。
英国放送協会BBCでも先日、日本のこの悲惨な状況が伝えられていました。
これ以上の被害が広がらないように祈るばかりです。
そして、避難所などで不便な生活をされている方が一刻も早く、日常生活を取り戻されるようお祈り致します。

さて、いまだにコロナの影響は大きく、様々なところで大変な思いをしている人がいます。
会社やご家庭でコロナによるストレスのことを話すことも多いのではないでしょうか?
これは日本だけでなく外国でも同じことが起こっていますので、外国人の友人や同僚との会話に今困っていること、困っている人の話を聞くこともあるでしょう。
そこで今回は、コロナによる日常生活のストレスに関する英語表現を紹介します。
コロナ収束にはまだまだ時間がかかると言われますので、コロナのストレスについて話せるように、また聞いたりと、コミュニケーションをとれるように学んでいきましょう。

新型コロナウイルスによるストレス

混み合った電車で通勤する生活が戻り不安になったり、いつまで続くかわからないコロナ対策に気を遣うことに疲れてしまったり、また医療従事者の皆さんならではのストレスもあります。

まず、コロナウイルスが発生したことによって起こっているストレスにはどういったものがあるのかみていきましょう。
新宿ストレスクリニックのウェブサイトには「精神面のコロナストレスチェック」そして「身体面のコロナストレスチェック」があります。
紹介しますので、ぜひ皆さんもチェックしてみてください。

「精神面のコロナストレスチェック」
– 心配が強く不安がどんどん大きくなっている
– 気持ちが落ち着かずどうしていいか分からない
– 自分も感染するのでは?と常に緊張している
– 仕事など集中して取り組むことができない
– 先がどうなるか分からずイライラしてしまう
– ニュースなどを見ると落ち込んでしまう
– 自宅に1人でいるのがとても怖い
– 何をする意欲も失くしている状態である

「身体面のコロナストレスチェック」
– 休んでいるのに疲れが取れない
– 頭痛がひどく治らない
– 肩こりや背中の痛みを強く感じる
– 眠れなかったり途中で目が覚めて眠れなくなったりする
– 食欲不振になったり腹痛を感じている
– めまいや耳鳴りで悩まされている

引用元:新宿ストレスクリニック

https://www.shinjuku-stress.com/column/psychosomatic/coronavirus/

これらのチェック項目から、ぜひ覚えたい英語の単語や表現をみていきます。

コロナウイルスによるストレスを表現する英単語・表現を紹介

キーワードになる言葉や表現をいくつご存知ですか?
コロナウイルス coronavirus
ストレス stress
I’m stressed. This is stressful. というように使います。

”私はコロナウイルスでストレスを感じています”と言いたい場合は、I’ve been feeling stressed because of the coronavirus.と表現します。

”精神的な”はmental、”身体的な”はphysicalです。
この2つは覚えておくと便利です。
ここからは、上述した新宿ストレスクリニックストレスチェックから、いくつかご紹介します。
自分の状態に合うものがあれば、待たずにぜひ改善できるように専門医などに会うことも大切です。

心配がどんどん大きくなっている
= Anxiety has been growing.

(解説)
Anxietyは心配・不安という名詞です。
成長する・大きくなるというgrowという単語をご存知だと思いますが、現在完了形にして、~という状態である=心配が大きくなっている状態であるということを表現しています。

自分も感染するのでは?と常に緊張している
= I’m always nervous that I might catch coronavirus.

(解説)
いつどこで罹ってもおかしくないコロナウイルスですので、緊張感を持って生活している人は多くいます。緊張する=nervousを心配する=anxiousに入れ替えて言うこともできます。

仕事など集中して取り組むことができない
= I really can’t concentrate on my work.

(解説)
concentrate on~で、(注意または努力を)~に集中するというイディオムです。勉強に集中する、業務に集中するなどの表現に使えますので是非覚えましょう。

先がどうなるか分からずイライラしてしまう
= I get irritated easily as I don’t know what’s going on.

(解説)
普段はそうでなくても、不安な気持ちになるとイライラしがちになります。そんなときにirritateが使えます。さらにeasily(簡単に・たやすく)を加えることで、ちょっとしたことでもすぐにイライラしてしまう状態を表現しています。

ニュースなどを見ると落ち込んでしまう
= I get depressed when I watch the news about coronavirus.

(解説)
depressedは元気のない・意気消沈したという意味であるととともに、鬱状態のというニュアンスも持ち合わせています。
事実を知るために情報収集は必要ですが、あまりに見過ぎると落ち込んでしまうこともあります。
どんな情報が正しいものなのか、見極める力も欲しいですね。

頭痛がひどく治らない
= I have bad headache and it doesn’t go away.

(解説)
headacheは頭痛です。ひどいにはbadを使っていますが、terrible(とても不快な)やawful(ひどい・嫌な)に差し替えることも可能です。
go awayは立ち去る・どこかへ行くというイディオムで、今ある場所から向こうへ消え去るといったニュアンスです。

眠れなかったり途中で目が覚めて眠れなくなったりする
= I don’t sleep well and I also wake up in the middle of night and can’t go back to sleep.

(解説)
in the middle of nightで”真夜中に”です。
夜中に目が覚め、また不安な気持ちになる原因を思い出してしまったりして眠れなくなってしまう、こんな夜が続くと辛いですね。

食欲不振になったり腹痛を感じている
= I have a lack of appetite and feel stomach pains.

(解説)
lack of appetiteで食欲不振です。appetite(食欲)が不足(lack)していることから食欲不振になります。
またstomach painで腹痛です。これらは、海外旅行など海外で体調が悪くなったときに覚えておくと良いフレーズになります。

めまいや耳鳴りで悩まされている
= I’m in trouble with dizziness and noise in my ears.

(解説)
in troubleはぜひ覚えたいフレーズです。困った状態になる、厄介な状態になるという意味になります。

ここまでは一般的なコロナストレスについて、またその英語表現を学びました。
ここからは、多くの人が利用しなければならない満員電車について取り上げてみましょう。

コロナで心配、満員電車のストレス

日本、特に大都市のラッシュアワー時の満員電車、その混雑ぶりは海外でも取り上げられるほどです。
東京都知事・小池氏は満員電車嫌いらしく、2016年の公約のひとつに「満員電車ゼロ」というものがありました。
きちんと出勤時間に出勤するためには早く家を出て、満員電車に揺られなければならないのですが、通勤だけで相当なエネルギーを使います。
ようやく着いたオフィスでは即座に業務開始、生産性向上が求められる現代、どうにかならないかと考えてしまう人はものすごく多いでしょう。
ところが、コロナウイルスによって、おうち時間というキャンペーンがあり、可能な人は自宅勤務することになったのです。
自宅勤務の良さを感じた人は少なくありませんでした。
それは毎日通勤に使っていた多くの時間を省けること、あの3密の最たる環境である満員電車に乗らないことでコロナ感染のリスクを大きく下げられることは大きなベネフットだったからです。
そういった環境に慣れた後で、生活が徐々に戻るのと同時に、オフィスへの出勤もコロナ以前と同様のものになっていきます。
しかし、コロナ以前とは全く違う状況の今、満員電車に乗らなければならないことが大きなコロナストレスとなってしまっているのです。

満員電車はpacked trainまたはcrowded trainと表現します。
このフレーズを使って、いくつかコロナストレスの例文を確認してみます。

I’m stressed about the packed train.
満員電車がストレスです。

The packed train is so stressful.
満員電車はとてもストレスです。

I can’t take any social distancing in the packed train.
満員電車内では、ソーシャルディスタンシングがまったく取れません。

I’m very anxious to take the packed train as it is higher risk to get the coronavirus.
コロナウイルスに感染するリスクが高いので、満員電車に乗ることはとても心配なんです。

I always wear a mask on the packed train but not all passengers do, that makes me very worry.
満員電車に乗るときはいつでもマスクをつけていますが、すべての乗客がそうしているのではないため、これがとても心配です。

I’m depressed when I think of the packed train tomorrow.
明日の満員電車のことを考えるとき落ち込んでしまいます。

コロナを考え人々のストレスを考えるとき、可能な人は自宅勤務するという選択がいつでもできる社会になるといいですね。
ロンドンでもロックダウン下で政府が自宅勤務を推奨し、今はオフィスに戻る人、自宅勤務を続ける人が混ざった状態です。
政府ははじめ、自動車や自転車での通勤を考えることを提案しましたが、なかなかそうできない人もいますね。
6月15日以降は、すべての交通公共機関の利用者はフェイスカバーリングの使用が義務付けられました。顔を覆うもので良しとされていますが、ほとんどの人がマスクをつけています。
これをしない人は電車やバスに乗ることができませんし、罰金が発生することもあります。
また、ロンドンの電車はオフピークという料金設定があります。平日朝の9:30am以降~夕方4:00pm、夜7:00pmまでは少し料金が安くなります。
ロンドンのチューブ(地下鉄)も混んでいますが、このようなシステムもあり、通勤以外の人はラッシュアワー時に乗らない選択ができます。
さて、コロハラという言葉を聞いたことがありますか?

新ワード?!コロハラとは?

コロハラという言葉を聞いたことがない人でも、それがパワハラ、モラハラやセクハラのような問題であるということはお分かりかもしれません。
職場で急増するコロナハラスメント=コロハラは、その名の通り、コロナウイルスに起因するハラスメントのことでTwitterのトレンド1位にもなったくらいです。

coronavirus harassmentで検索してみると、Bullying and Harassmentと出てきます。
bullyingは「いじめ・弱いものいじめ」です。
咳をしただけでバイ菌扱いされて謝罪の強要があったり、会社に来るなと冷たく言われたりします。
ただでさえコロナで不安ななか、オフィス内で自分の居場所がないと感じたらそれは本当にやりきれないですね。
こういうときこそお互いに思いやりを持ってこそ、それこそ生産性が上がったり、企業の評価が上がることもあると思います。

My boss said to me “Don’t come to the office.” because my wife is a nurse who might be a positive.
上司が「会社に来るな」と私に言ったんです。なぜなら、妻がコロナ感染しているかもしれない看護婦だからです。

医療従事者の方々もこのコロハラに苦しんでいることが多いと聞きます。
コロハラと短くするとなんだか軽い感じがしますが、実はとても深刻な問題です。
一般社団法人 日本産業カウンセラー協会 JAICOのウェブサイトには、コロハラの背景にある感情、コロハラを起こさないために個人ができること、組織としてのコロハラ対策などが載っています。
働く人の電話相談も行なっていますので、悩んでいる人、または自分がコロハラになるような言動をしていないかチェックするためなど、一度ご覧になってはいかがでしょう。
引用元:一般社団法人 日本産業カウンセラー協会 JAICO

https://www.counselor.or.jp/covid19/covid19column10/tabid/516/Default.aspx

英語でコロナストレスまとめ

まだまだ続くコロナ危機。時間が経つに従って、これくらい大丈夫かなと気が緩んでしまうこともあります。
英国のボリス・ジョンソン首相は7月13日、店舗内ではフェイスカバーリングをつけるべきだと初めて述べました。
そして7月24日から義務とし、しない人には100ポンドまでの罰金も課せられることが決定しました。
手洗い、うがい、人との距離をとることを今一度徹底すること、そして精神的・体力的な免疫をつけることが大切です。
ワクチンや薬ができることを期待しつつも、今後も長くかかるこの大変な時期を乗り越えていきましょう。
(執筆は2020年7月14日のものとなりますのでご了承ください。)