英語勉強方

多忙な社会人が英語学習を続けるためにしたいこと

第二言語の習得を考えるとき、英語の学習に励んでいる人は多くいます。
目的は、外国人とのコミュニケーションだったり、仕事で英語の必要性を感じているからだったりでしょう。
2020年の東京オリンピック・パラリンピックによって、英語学習が具体的になった人もいるかもしれません。

社会人は毎日の業務で忙しく、なかなか余裕がありません。
しかし、忙しいからと英語学習でも他のことでも自分が興味を持ったことを先延ばしするのは人生が豊かになりません。

今回の記事では、多忙な社会人が英語学習を続けるためにしたいことを解説します。

「英語学習の実態と意欲」に関する調査のご紹介

一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会が全国の20代~50代の男女ビジネスパーソン500名に対し「英語学習の実態と意欲」に関する調査をしました(2019年8月1日)。
社会人にとって英語はどのような位置付けなのか、調査のサマリーをご紹介しましょう。

・全体の53.6%が「英語が好き」と回答。また69.0%は「英語が苦手」と回答した。
・現在、英語学習中の人は全体の19.2%であり、そのうちの44.8%は「YouTubeなどの動画を観る」学習法を取り入れている。
・英語学習者の21.9%は東京オリンピック・パラリンピックのボランティア参加に向けて学習している。
・英語学習者の1週間の学習時間は半数が2時間未満だが、63.6%は3時間以上の学習が理想としている。
・「道で困っている外国人に声をかけ、英語で話しかけて助ける人」は全体の半数である。
・「声をかけない理由」では、「自身の英語力に自信がないため」が最も多い57.0%だった。

ーーーーー
引用元:
・一般財団法人 国際ビジネスコミュニケーション協会「英語学習の実態と意欲」
https://www.iibc-global.org/iibc/press/2019/p123.html
ーーーーー

この調査結果をみていかがですか?
約7割の人が英語が苦手と意識していること、英語学習中の人は全体の約2割です。
グローバル化が進むなか、まだまだ7割が英語を苦手としているのはまさに日本の現実ではないでしょうか?
もちろん、対象が500名ということですのであくまでも参考ととる必要があるかもしれません。
それにしても、英語そして英語学習はハードルが高いのでしょうか?

日本語を母国語とする私たち、日本語と英語はまるで違う言語です。
しかし、その必要性からちまたには溢れるほどの英会話スクールや教材があります。インターネット時代、アプリなどスマホやタブレットを活用した勉強法も多くあります。

このような多くの情報のなか、何を選び、どのように継続していくのか悩んでしまうこともあるのではないでしょうか?

これからご紹介する方法は、いかに英語の学習を続けていくかというポイントになります。

1.目標設定をする

英語に限らず、目標を設定することは重要でありメリットがあります。
・目標があることでモチベーションがあがる
・目標に向かって行動するので他のことに対しても行動力がつく
・ポジティブな思考になるとともに、努力をしている自分に自信がつく
・目標設定によって具体的なイメージができ継続が可能になる

目標設定することで得られるものは多くあります。
さらに、短期目標と長期目標の両方をたてることをおすすめします。

例えば、短期でいえば、
「この1ケ月は、中学英語の文法に集中する」とします。
1ケ月間という期間を設定しましたので、そのなかでいくつの英文法をおさらい学習するか決めます。
ターゲットを中学1年生で習った英文法とするのもおすすめです。
中学1年生で習った英文法は、be動詞や一般動詞、疑問文や否定文、現在進行形など約11種類です。
週末を除く1ケ月間20日間として、1つの文法に約2日かければよいというのが具体的に分かります。
この「具体的に」ということこそ、短期目標設定の肝心なところです。

そして長期目標もたてます。
長期目標は、自分のゴールです。
例えば、「日本語教師になりたい」といったゴールです。
海外への1人旅でも、留学カウンセラーでも、翻訳家でもよいでしょう。
ただ英語がうまくなりたいといった目標は、するべきことがはっきりしていません。
すると、継続が難しくなる可能性があります。

短期目標も長期目標も、具体的なゴールを持つことが成功への鍵となります。
大きな目標でなくても、人それぞれです。
英検3級に合格する!などといったものも具体的で素晴らしいです。
1年後、5年後、さらに後の自分を想像して設定してください。
自分を過小評価する必要はありませんよ。

家を新築しているイメージをしてみましょう。
設計プランをつくる、土台を作る、施工するといったステージが短期目標であり、自分好みの一軒家を作ることが長期目標設定になります。

2.英語学習をルーティン化する

ルーティン化とは、習慣化のことです。
継続させるためには、ぜひ日々の生活のなかで英語学習をルーティン化させましょう。
毎日の業務で多忙な社会人なら、なおさらこのルーティン化が効果的です。
短期・長期目標を設定したら、即行動開始です。目標を設定しただけで満足してしまった、ということのないように次のルーティン化も設定しましょう。
それには、自分の行動パターンと英語学習の時間のもち方をセットにして考えてしまうのが有効です。
自分の行動パターンのなか、例えば、朝食の時間です。
おきがけにまずスマホをいじる人は多くありませんか?現代は、メールやSNSのチェックが朝のルーティン化になっている人が多いようです。
その時間に、英語学習をセットにしてみてはいかがでしょう?
平日でも休日でも食べる朝食時に、朝20分でも学習に使うことがルーティンになれば、週で140分。週一で語学学校に通うよりも時間が確保できます。ポモドーロ・テクニックという時間管理の方法があります。これは、25分間の作業+5分間のブレイクという時間の使い方をし、常に集中した状態で勉強に臨むという理論です。朝食時間に20分程度時間をとれば、このポモドーロ・テクニックのやり方にもちょうど当てはまります。
さらに、朝の学習をこなせば、しなければならないことを1日の終わりまで「あれ、しないと。」「まだやってない」などといったネガティブな感情をひきづる必要もありません。
時間の有効活用をして、英語学習をぜひルーティン化させましょう。

3.学習場所の工夫をする

毎日のルーティン化が決まったら、たまに学習をする場所に工夫を入れていくのもおすすめです。
例えば、お気に入りのカフェです。図書館でもよいでしょう。
この理由のポイントは「集中力」です。
”社会的促進”という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
社会心理学のひとつで、作業または課題に向かっているときに側に他人がいることで、その作業・課題の成績が高まるという現象を指します。
「そういえば、カフェで参考書を広げると集中できる」という人いませんか?まわりにいる人が刺激になって、1人でするよりも効果があがるのです。
自宅にいると何かと雑用があったり気が散ってしまいますが、公共の場であれば、このような効果が期待できます。人の話し声やコーヒーカップがソーサーに置かれるときの音など適度にうるさくない雑音も集中力を高める効果があると言われています。
毎日のルーティンに加えて、このような日を月に何日かつくると新鮮な気持ちで取り組めます。

4.モチベーションをキープする

英語学習のモチベーションをキープする、これこそ継続に重要です。
上述の短期・長期目標の設定はかなり有効です。
それ以外に、英語を勉強していて「楽しい!」と思える場面をつくるのがおすすめです。
楽しいと感じるのは、自分の成長=英語力があがったと感じるときが一番でしょう。そう感じるのは、チャレンジした試験でよい結果が出ること、そして外国人と英会話ができた、などポジティブなことが起こったときですね。
年に一度、海外旅行を計画したみたり、「Meetup」で自分が趣味としている集まりに参加してみたりします。
TOEICテストであれば、1年に一度受験しどんどんスコアをあげていきましょう。
このように普段の英語学習が目にみえる形になれば、モチベーションはあがること間違いなしです。そのような行動を続けていくあなたの英語力は確実にあがっていき、学習を続けることが完全に生活に組み込まれていくでしょう。

5.スキマ時間は英語学習に

多忙な社会人なら、スキマ時間は英語学習にという考えを持つのも有効です。
時間ができたときには絶対英語を勉強しよう、と思っていては他のことに時間が流れてしまいます。
スキマ時間があれば、スマホのアプリを使った学習、英字のペーパーブックを開く、英語でニュースを読むなど、英語学習をプラスの感覚ですることを意識します。
ルーティン化した英語学習にスキマ時間で学習時間を稼げば、すごく得した感じになりませんか?
すべての条件が揃うまで、英語学習をしないで待つ、というのはもう止めましょう。

言い訳はしない

ちょっと厳しい言い方になってしまいますが、言い訳をするのはよしましょう。
業務が忙しい
残業が多い
人との付き合いが忙しい

社会人が勉強しない一番の理由は、「時間が取れない」かもしれません。
だからこそ、時間を有効活用した人勝ちです。
上述した朝食時間の有効活用では、いつもより15分~20分早起きする習慣作りから始めましょう。
現代は、「朝活」といって、仕事など始業前までの時間を勉強や趣味に当てる活動をしている人がいます。朝型人間はメリットばかりです。
1日は誰でも24時間です。その時間をどう使うか、それが毎日、半年、一年になれば大きな差がでるのは一目瞭然ですね。
せっかく、英語を頑張る!と思ったわけですから、言い訳をせずに決めたことを実行してみましょう。

多忙な社会人が英語学習を続けるためにしたいこと・まとめ

・目標設定をする
・英語学習をルーティン化する
・学習場所の工夫をする
・モチベーションをキープする
・スキマ時間は英語学習に

語学学習はやはり継続力がひとつの鍵です。
少しやってみて効果が出ないので止めたのでは、英語の本当の面白さが分からないでしょう。
自分のキャリアのためにも、人生のスパイスにも、そして自身の成長のためにもまずは一年を目標に英語学習を続けてみませんか?
1年後のあなた、そしてあなたの英語力は今とまったく違っていることでしょう。
ぜひ、長期の目標を立てることから始めてみてくださいね。あとは、それに向かっていくだけです!

RELATED POST